YouTuber経費おすすめ15選|AFPが個人事業主向けに解説

「どこまで経費にできるのか、毎年ヒヤヒヤしながら確定申告している」——保険代理店時代にフリーランスの相談を受けていた私も、同じ悩みを何度も聞いてきました。AFP(日本FP協会認定)・宅地建物取引士のChristopherです。この記事では、YouTuber経費のおすすめ15項目を、個人事業主として実際に申告してきた経験をもとに、判定基準から具体的な仕訳まで徹底的に解説します。

YouTuber経費の基本判定3原則

「事業関連性」「按分根拠」「証拠書類」の三角形で考える

経費計上で税務署が見るポイントは、突き詰めると三つに絞られます。①その支出がYouTube活動と直接関係しているか、②プライベートとの混在がある場合に合理的な按分割合を説明できるか、③領収書・クレジットカード明細・スクリーンショットなど証拠が残っているか、です。

この三点をクリアできれば、税務調査が入っても堂々と説明できます。逆に言えば、一つでも欠けると後から「否認」されるリスクが生じます。私が総合保険代理店に勤めていた頃、担当していたフリーランスの相談者(デザイナー)が税務調査で経費の一部を否認されたのも、領収書の保管が不十分だったことが原因でした。証拠書類の管理だけは手を抜かないでください。

個人事業主とYouTuberの二刀流が経費を複雑にする理由

副業としてYouTubeを始め、本業は別にある、というケースが増えています。この場合、本業の収入と動画収益を切り分けて管理しないと、経費の帰属が曖昧になります。所得税法上、YouTubeの広告収益は原則として「雑所得」か「事業所得」に分類されますが、継続・反復して活動し、事業的規模と認められれば「事業所得」として青色申告特別控除(最大65万円)の対象になります。

どちらに該当するかは収益規模や活動実態によって異なりますので、税理士への相談をお勧めします。ここでは「事業所得として申告するケース」を前提に話を進めます。

機材・ソフト系の経費5選と動画編集費用の考え方

カメラ・マイク・照明・PCは「10万円の壁」を意識する

撮影機材の経費処理で多くの人が迷うのが、10万円前後の機材です。取得価額が10万円未満であれば、購入年に全額を「消耗品費」として一括計上できます。10万円以上30万円未満の場合は、青色申告者であれば「少額減価償却資産の特例」を使って購入年に全額費用化することが可能です(中小企業者等の要件あり・年間合計300万円上限、2026年3月末まで適用期限延長済み)。

30万円を超える機材は通常の減価償却が必要になります。たとえばソニーのフルサイズミラーレス一眼を35万円で購入した場合、耐用年数5年で按分するため、年間7万円ずつ費用化するイメージです。購入前に価格帯を確認しておくと、経費処理の手間が大きく変わります。

Adobe・DaVinci・BGM素材サイトなどのサブスク費用も経費になる

動画編集に使うAdobe Creative Cloudの月額費用、BGM素材サイトの年間契約、サムネイル制作ツールのCanva Proなど、継続的に利用するサブスクリプション費用はすべて「通信費」または「消耗品費」として計上できます。私自身、民泊事業の販促で動画を制作する際にもAdobe系のツールを使っており、法人の決算で仕訳を切る機会があります。

注意点は、個人用途と混在している場合の按分です。「YouTubeの動画編集に80%、プライベート用途に20%使っている」と合理的に説明できるなら、80%を事業経費として計上できます。按分割合を決めたら、その根拠をメモ書きで残しておくことを強くお勧めします。

私が経費計上で失敗した話

通信費を100%経費にして指摘されかけた実体験

これは恥ずかしい話ですが、正直に書きます。法人を立ち上げて間もない頃、自宅の固定回線代と私のスマートフォンの月額費用を、何の按分もせずに全額「通信費」として計上していたことがあります。当時の感覚では「民泊のゲスト対応でほぼ使っているから100%でいいだろう」という甘い認識でした。

しかし顧問税理士から「プライベートでもスマホを使っているなら按分が必要ですよ」と指摘を受け、慌てて修正しました。税務調査こそ入りませんでしたが、もし入っていたら否認されていた可能性があります。家事按分は「やりすぎ」も「ゼロ」も危険です。実態に即した割合を根拠とともに設定することが重要です。

保険代理店時代に見た「交通費ゼロ申告」の失敗事例

総合保険代理店で勤務していた当時、フリーランスのクリエイターから資金相談を受けた際に、確定申告の内容を見せてもらったことがありました(個人が特定できない形で共有します)。その方は撮影のためにかなりの頻度で都内各地を移動していたにもかかわらず、交通費をほぼゼロで申告していました。「交通費って経費にできるんですか?」と目を丸くしていたのが印象的でした。

Suicaの履歴や取材メモを残しておけば、取材・撮影目的の交通費は「旅費交通費」として計上できます。ICカードの利用履歴はモバイルSuicaであればアプリから過去数ヶ月分を確認・出力できますので、今からでも整備する価値があります。経費の「取り忘れ」は、税務署には優しくても自分の財布には冷たい行為です。

通信費と家賃按分の実例——家事按分YouTuberの正しい計算法

自宅兼仕事場の家賃は「面積按分」か「時間按分」で算出する

家事按分は、YouTuberが活動する上で見逃しがちな経費の一つです。自宅の一室を撮影スタジオ兼編集作業部屋として使っているなら、その部屋の面積が全体に占める割合を経費として計上できます。たとえば60㎡の賃貸に住んでいて、10㎡の部屋を仕事専用で使っているなら、家賃の約16.7%を「地代家賃」として計上できる計算です。

面積の割り出しが難しい場合は、1日のうち仕事に費やす時間の割合で按分する「時間按分」も認められています。ただし、どちらの方法を選ぶにせよ、「なぜその割合にしたか」を説明できる状態にしておくことが大切です。私が東京都内で民泊事業を運営しながら同じ法人で動画制作も行う場合は、用途ごとに面積を分けて管理台帳に記録しています。

スマートフォン・インターネット回線の按分は50〜80%が現実的な目安

通信費の按分について、「何%まで経費にしていいですか?」と聞かれることがよくあります。これは一般的な目安として、YouTubeの撮影・編集・投稿・SNS告知など業務での利用が主であれば50〜80%程度が現実的な範囲と考えられています。ただしこれはあくまで目安であり、個人の利用実態によって異なります。

私が実践しているのは、スマートフォンのスクリーンタイム機能でアプリごとの利用時間を毎月記録しておく方法です。YouTubeアプリ・動画編集アプリ・メール・カレンダーなど仕事で使うアプリの合計時間が全体の70%なら、70%を経費計上する根拠にできます。こういった小さな記録の積み重ねが、いざというときの税務調査対応に役立ちます。法人化せず節税できる10の方法|フリーランス必読

交際費・取材費の落とし穴と見落としがちな経費10項目

「コラボ相手との食事代」は要件を満たせば交際費になる

YouTuberにとって他のクリエイターとのコラボは重要な事業活動です。そのための打ち合わせ食事代は、相手が誰かを記録しておけば「交際費」または「会議費」として経費計上できます。ただし個人事業主の場合、交際費には上限がありません(法人の場合は損金算入に制限があります)が、明らかに豪華すぎる飲食は「事業関連性が薄い」と判断されるリスクがあります。

目安として、1人あたりの飲食費が5,000円以下であれば「会議費」として処理しやすく、税務調査でも説明しやすいです。これを超える場合は「交際費」として、相手の氏名・関係・目的をメモしておきましょう。領収書の裏にメモするだけで十分です。

見落としがちな経費10項目を一気に整理する

機材やソフト以外にも、YouTuber活動で経費計上できる項目は多数あります。以下に見落とされがちな10項目を整理します。

  • ①サムネイル制作の外注費(クラウドソーシングへの支払い)→「外注費」
  • ②字幕・テロップ翻訳の外注費 →「外注費」
  • ③撮影用の衣装・小道具(仕事専用と説明できるもの)→「消耗品費」
  • ④撮影ロケのための交通費・宿泊費 →「旅費交通費」
  • ⑤YouTube関連書籍・セミナー受講料 →「新聞図書費」「研修費」
  • ⑥チャンネル告知のためのSNS広告費 →「広告宣伝費」
  • ⑦クラウドストレージ(Google One・Dropboxなど)の月額費用 →「通信費」
  • ⑧外付けHDD・SDカードなど記録メディア →「消耗品費」
  • ⑨三脚・スタビライザーなど周辺機器 →「消耗品費」(10万円未満の場合)
  • ⑩確定申告ソフトの利用料 →「支払手数料」

これらを毎月マネーフォワード クラウド確定申告などの会計ソフトで入力・分類しておくと、年末に慌てることなく確定申告を迎えられます。特に外注費は源泉徴収の義務が生じる場合がありますので、支払い先が個人かどうか確認することをお勧めします。開業1年目の確定申告|注意すべき5つのポイント

まとめ:YouTuber経費おすすめ15選と今日から始める確定申告対策

経費15選の全体像を振り返る

  • ①カメラ・ビデオカメラ(減価償却or一括費用化)
  • ②マイク・音響機材
  • ③照明機材
  • ④動画編集用PC・タブレット
  • ⑤Adobe・DaVinciなど編集ソフトのサブスク費
  • ⑥BGM素材・効果音サイトの利用料
  • ⑦インターネット回線費用(按分)
  • ⑧スマートフォン月額費用(按分)
  • ⑨自宅家賃・光熱費(面積または時間按分)
  • ⑩撮影・取材のための旅費交通費
  • ⑪コラボ・打ち合わせの交際費・会議費
  • ⑫外注費(編集者・サムネデザイナーへの支払い)
  • ⑬SNS広告費・プロモーション費用
  • ⑭クラウドストレージ・外付けHDDなどの記録メディア
  • ⑮書籍・セミナー・確定申告ソフトの費用

会計ソフトで管理を自動化してください

15項目を見て「管理が大変そう」と感じた方こそ、会計ソフトの導入をお勧めします。私がAFPとして資金相談を行っていた頃から、自分でも使い続けているのがマネーフォワード クラウド確定申告です。銀行口座・クレジットカード・PayPalなど複数の決済手段を連携させれば、入出金の大部分が自動で仕訳されます。

YouTuberは撮影・編集・企画と本業に時間を使いたいはずです。経費管理に毎月何時間も費やすのは、事業の成長機会を失うことと同じだと私は考えています。無料プランから始められますので、まず連携だけ設定して、自動仕訳の快適さを体感してみてください。確定申告の期限(原則3月15日)が近づいてから慌てる前に、今すぐ始めることを強くお勧めします。

無料の確定申告自動化ソフト マネーフォワード クラウド確定申告

筆者:Christopher(クリストファー)/AFP(日本FP協会認定)・宅地建物取引士。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、個人事業主・フリーランスの資金相談を多数担当。現在は東京都内で法人を経営し、インバウンド向け民泊事業を運営中。現役の経営者として、フリーランス・個人事業主・法人の資金調達事情を実務視点で多角的に解説する。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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