合同会社定款ひな形|1人設立AFPが2026年に作った11事業目的の実例

合同会社の定款ひな形を1人で作ろうとして、「事業目的は何行書けばいい?」「絶対的記載事項の漏れが怖い」と手が止まっていませんか。私は2026年に資本金100万円で東京都内の合同会社を設立しましたが、定款作成では3つの痛い失敗をしました。AFP・宅建士として500人超の資金相談を経験してきた立場から、一人合同会社のひな形と11事業目的の実例を公開します。

1人合同会社の定款基本構成|押さえるべき3つの章立て

定款に必要な「章」の全体像を把握する

合同会社の定款は、会社法第576条以下に基づき作成します。株式会社の定款と違い、公証人による認証が不要なため費用を抑えられますが、その分「自分で漏れを防ぐ」責任が大きくなります。

一般的な章立ては「第1章 総則」「第2章 社員及び出資」「第3章 業務執行及び代表」「第4章 計算」「第5章 附則」の5章構成です。1人設立の場合は社員が自分1名だけなので、第2章の記述が比較的シンプルになる一方、代表社員の権限を明記しないまま放置すると後で金融機関の審査で引っかかることがあります。実際、私が法人口座を開設しようとした際、担当者から「代表社員の業務執行権限の根拠を定款で示してください」と言われ、追加書類の提出を求められた経験があります。

定款作成に着手する前に、5章の全体像を印刷して手元に置いておくことをおすすめします。抜け漏れの確認がしやすくなります。

合同会社と株式会社の定款の決定的な違い

株式会社の定款は公証役場で認証を受ける必要があり、認証手数料として一般的に3万〜5万円程度かかります(資本金額により異なります)。合同会社にはその手続きが不要です。ただし「認証がない=チェックがない」ということでもあるため、絶対的記載事項の記載漏れがあっても誰も指摘してくれません。

もう一点、合同会社は「持分会社」であるため、社員の権限・損益分配・出資払戻しに関するルールを定款で独自設計できます。これは自由度が高い反面、何も書かなければ会社法のデフォルトルールが適用されます。私が保険代理店に勤めていた頃、複数の業務委託フリーランスの方から「合同会社にしたけど定款を自分で調べて書いたらひな形と全然違う内容になってしまった」という相談を受けたことが何度かありました。ひな形をベースにしつつ、自分の事業に合わせた加筆をする、というアプローチが現実的です。

絶対的記載事項6項目|1つでも欠けると定款は無効になる

会社法が定める6項目の内容と注意点

合同会社の定款における絶対的記載事項は、会社法第576条第1項に明記されています。具体的には①商号、②本店の所在地、③資本金の額(社員の出資の目的とその価額または評価の標準)、④業務を執行する社員の氏名または名称、⑤代表社員の氏名または名称および住所、⑥定款の作成に係る年月日、の6項目です。

注意が必要なのは「本店の所在地」の粒度です。「東京都○○区」という行政区画だけでも法律上は有効ですが、登記申請の際に「丁目・番地」まで書く方法と区切る方法で手続きの流れが変わります。私は2026年の設立時に「東京都○○区まで」で定款を作り、登記申請書に番地を記載する方式を選びました。将来オフィスを移転しても定款変更が不要になるので、1人会社には使い勝手が良い方法です。

「資本金の額」の書き方でよくある3つのミス

まず多いのが「金百万円也」と書くべきところを「金1,000,000円也」と数字だけで書くミスです。法務局の書類では漢数字と算用数字どちらも受理されますが、定款と登記申請書の表記を統一しておかないと確認作業が煩雑になります。

次に「出資の目的」の書き方です。現金出資であれば「金銭」と明記します。私は資本金100万円をすべて現金で払い込んだため「金銭 金1,000,000円」と記載しました。現物出資がある場合はその評価方法まで記載が必要になるため、現金のみで設立するほうが初回の定款作成はシンプルです。

3つ目は「評価の標準」の欄を丸ごと省いてしまうケースです。現金のみの出資でも、この欄が絶対的記載事項に含まれているため、「出資の目的:金銭、評価の標準:出資額をそのまま計上」という趣旨の一文は入れておくべきです。

11事業目的の実例公開|私が2026年に使った定款の書き方

なぜ「11個」書いたのか、事業目的の数と将来性

定款の事業目的に書いた数が多すぎると「実態がない幽霊会社では?」と金融機関に疑われる、という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。私も設立前にその点を気にしていましたが、実際に法務局の担当者に確認したところ「目的の数に制限はなく、内容が公序良俗に反しなければ登記できる」とのことでした。

私が11個にした理由は、現在の民泊事業・FPとしてのコンサルティング業務・不動産に関連する事業の3軸を想定し、それぞれの関連業務をカバーできるよう広めに設定したためです。目安として、現在の事業を3〜5個、将来展開したい事業を3〜5個、そして「前各号に附帯関連する一切の業務」という包括規定を最後に入れる構成にすると、将来の定款変更コストを抑えられます。

私が使った11事業目的の実例テキスト

以下は、私が2026年の設立時に使った事業目的の実例です。民泊・不動産・FPコンサルの3軸を念頭に置いた構成です。そのまま使うのではなく、あなたの事業に合わせて書き換えてください。

  1. 住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業
  2. 旅館業法に基づく簡易宿所の経営
  3. 不動産の売買、賃貸借および管理に関する業務
  4. 不動産投資に関するコンサルティング業務
  5. ファイナンシャルプランニングに関するコンサルティング業務
  6. 保険商品の募集代理業務
  7. 資産形成および資産運用に関するセミナーの企画・運営
  8. Webメディアの企画・制作・運営
  9. コンテンツマーケティングおよびSEOに関するコンサルティング業務
  10. インバウンド観光客向けツアーおよびガイド業務の企画・手配
  11. 前各号に附帯関連する一切の業務

定款の事業目的は「具体的すぎず、曖昧すぎず」が鉄則です。「不動産業」だけでは範囲が広すぎて許認可取得時に困ることがあり、逆に「東京都内の中古マンションの売買」のように限定しすぎると定款変更が必要になるケースが出てきます。法人決算を自分でやった初年度の全記録|顧問税理士なし

相対的記載事項の判断軸|1人会社で本当に必要な項目を選ぶ

入れないとデフォルトルールが適用される項目一覧

相対的記載事項とは、定款に書かなくても定款が無効になるわけではないが、書いておかないと会社法のデフォルトルールが適用される項目です。1人合同会社で特に影響が大きいのは①利益分配の割合、②損失分担の割合、③社員の退社・脱退に関するルール、④持分の譲渡に関するルール、の4点です。

1人会社の場合、社員が自分だけなので「誰かとの紛争」は起きにくいですが、将来共同経営者を迎える可能性があるなら、最初から分配割合の計算方式を明記しておく価値があります。私は現時点では1人経営の予定が続くため、「利益の分配は社員全員の同意により決定する」という一文を入れるにとどめました。

任意的記載事項との違いと実務上の使い方

任意的記載事項は、会社法上は定款に書かなくてもよいが、書いておくことで効力が生じたり内部ルールとして機能したりする項目です。例えば「事業年度」「役員報酬の決定方法」「社員総会の開催方法」などが該当します。

事業年度は特に重要です。設立日が2026年4月なら、最初の事業年度を2026年4月1日〜2026年12月31日として12月末締めにするか、2026年4月1日〜2027年3月31日として3月末締めにするかで、最初の確定申告のタイミングが変わります。私は民泊の繁忙期が夏場に集中するため、12月末締めを選択しました。収益の山が事業年度の中間に来るほうが、年度末の資金繰りを把握しやすいと判断したためです。法人設立の資本金設定|1円と100万円の違いを比較

私が定款で失敗した3点|ひな形DL後に必ず確認すること

失敗①〜②:印鑑の落とし穴と「本店所在地」の粒度ミス

失敗の1点目は、定款に押印する印鑑を間違えたことです。合同会社の定款には、社員全員(私の場合は私1人)が実印を押印し、印鑑証明書を添付します。ところがひな形をダウンロードしてそのまま印刷し、手元にあった認め印を押してしまいました。法務局の窓口で「実印と印鑑証明書が必要です」と指摘され、出直すことになりました。往復で半日つぶれた上、気持ち的にもかなり落ち込みました。

失敗の2点目は本店所在地の記載です。「東京都○○区○○丁目○番○号」と番地まで書いてしまったため、後日バーチャルオフィスの住所変更に伴い定款変更登記が必要になりました。定款変更の登記費用として一般的に1万円の登録免許税がかかります。最初から「東京都○○区」の行政区画のみにしておけば不要なコストでした。

失敗③:事業目的に許認可業種を入れ忘れた代償

3点目の失敗は、住宅宿泊事業者の届出をしようとした際に表面化しました。定款の事業目的に「住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業」を明記していなかったため、担当窓口から「定款に事業目的として記載されていることが確認できません」と言われてしまいました。

許認可や届出が必要な業種(旅館業、宅建業、保険代理店業など)は、定款の事業目的に具体的に書いておくことが事実上必須です。保険代理店で勤務していた頃にも「会社設立後に新事業を始めようとしたら、目的に入っていなかったため定款変更から必要になった」というフリーランス経営者の相談を複数件受けました。最初から少し広めに書いておくことが、長期的なコスト削減につながります。

一人合同会社のひな形をDLした後は、①実印の準備、②本店所在地の粒度、③許認可に必要な事業目的の3点を必ず再確認してください。この3点だけで、私が経験したような無駄な往復と追加費用をかなりの部分避けられます。

まとめ|合同会社 定款 ひな形 1人で作るための行動チェックリスト

定款作成から登記申請までの確認ポイント

  • 絶対的記載事項6項目(商号・本店所在地・資本金・業務執行社員・代表社員・作成年月日)に漏れがないか確認する
  • 事業目的は現在の事業3〜5個+将来の事業3〜5個+包括規定1個の構成にする
  • 許認可が必要な業種(住宅宿泊・宅建業・保険代理店など)は目的に明示する
  • 本店所在地は行政区画(○○区)止めにして将来の移転リスクを下げる
  • 押印は実印を使用し、印鑑証明書を必ず添付する
  • 事業年度の開始・終了月を事業の繁閑サイクルに合わせて設定する
  • 相対的記載事項(分配割合・退社規定)は将来の共同経営を見据えて検討する

オンライン手続きでさらにコストを下げる方法

合同会社の設立費用は、登録免許税6万円が法定コストとして原則かかりますが、定款作成から登記申請まですべてオンラインで完結させることで電子定款の印紙税4万円を節約できます(紙の定款の場合は収入印紙4万円が必要)。私は2026年の設立時にオンライン申請を活用し、印紙代を節約しました。

手続きの流れを整理するだけでも時間と費用を大幅に圧縮できますが、定款の書き方から登記書類の作成まで一括でサポートしてくれるサービスを活用するとさらに効率的です。私が設立時に参考にしたのはマネーフォワード クラウド会社設立で、事業目的のひな形が業種別に用意されており、合同会社 定款 作成の初心者でも迷いにくい構成になっています。無料で利用できるので、まずは定款のひな形と必要書類を確認してみてください。

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筆者:Christopher(クリストファー)/AFP(日本FP協会認定)・宅地建物取引士。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、個人事業主・フリーランスの資金相談を多数担当。現在は東京都内で法人を経営し、インバウンド向け民泊事業を運営中。フリーランス・個人事業主・法人の資金調達事情を実務視点で多角的に解説しています。記事内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務・法務判断については専門家へのご相談を推奨します。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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